令和6年度行事予定

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総合学科 芸術・文化系列

芸術・文化系列2年「工芸Ⅰ」の授業では川連漆器の外部講師を招いて皿を2枚制作しました。伝統工芸士の先生方から、木地、塗り、加飾・蒔絵について直接教えていただきました。自分で漆器の皿を制作することができる県内唯一の取り組みです。代表的な秋田の伝統工芸である『川連漆器』を学ぶことで継承された技法や地域文化の良さについて再認識することができます。今年度の授業風景と生徒の感想を載せましたのでご覧ください。

【木地づくり】伝統工芸士 加瀬谷(かせや) 辰雄先生


【生徒の感想】

・漆器を作る上で、最初にあたり大事な工程で先生に手伝ってもらいながら良い木地づくりができたの

で良かったです。木を削るときに初めてのことだったのでとても緊張しました。削るときの速度で表面の感じが違って面白いなと思いました。伝統で続いてきたことを自分ができてうれしいと思いました。

・初めてのことで緊張したが、怪我をせずに終わることができた。力を入れすぎて、スムーズに作業を進めることができなかったので、塗りの工程に移ったときはもっとテンポよく出来るようにしたい。

・実際に木地づくりをしてみて、おもしろい作業だと感じました。もともと四角の木の板から機械を使って、お皿の形にしていくのがとても楽しかったです。初めて使う機械だったので不安な部分が多く、失敗してしまうのではと思うこともありましたが加瀬谷先生のアドバイスを活かして2枚の木地を作ることができました。最後の仕上げとしてやすりをかけるのが一番ヒヤヒヤする作業でした。ですが、自分で機械を止めてみて判断しながら、木地を作って行くのはとてもわくわくする作業でした。

 

・木地を作って、まずは機械の使い方をしっかり知っておかなければいけないということがわかりました。できるか不安だったけど、慣れてきたらスムーズにできました。最初のうちは焦らず慎重にやることが大切だと学びました。機械で皿の形に段々となっていくところを見ると、ここまで頑張った達成感と、こうやって皿の形になるのだなという興味が更に湧いてきました。やすりをかけるときにも指に注意しながらかけなければいけないので、木地づくりでは指や機械から目を離さずに作業することが一番重要だと思いました。やり方を教えてくださったり、手伝ってくださった先生には感謝しかありません。短い間でしたがありがとうございました。

【塗り】 伝統工芸士 躑躅森(つつじもり) 健先生


【生徒の感想】

・塗りをした部分で凸凹している部分をきれいに研ぐことができたと思います。漆器は何度も塗りをするので、それで丈夫にしているのかなと思いました。

・本塗り前の工程なので、丁寧に作業しました。やり方は同じだったので、前よりもスムーズにテンポよく進めることができました。きれいに削れたし、失敗せずに塗ることができたので良かったです。次の本塗りも楽しみです。朱塗りと黒塗があるのでしっかり選んでおきたいと思いました。

 

・塗りをやって、黒で着色するものだけでなく、少し乾きを遅らせるものなどを入れているとわかりました。2回に分けて塗るため、1回目ではそんなに塗らなくていいと知りました。2回目できれいに塗るとうまくいくとわかりました。塗りもコツがいるとわかりました。塗っていくときがとても楽しかったです。先生には、塗り方を教えてくださったり、手伝ってくださり大変お世話になりました。この工程の重要さがわかりました。短い間でしたが本当にありがとうございました。

【加飾・蒔絵】 伝統工芸士 簗瀬(やなせ) 忠広先生


【生徒の感想】

・加飾の工程で下地、金茶、貝を塗る作業をしました。筆で塗ったりするのですが、細かい作業が苦手な私にはとても難しかったです。貝を貼る作業が特に難しかったです。一枚一枚隙間なく貼れた気がしませんでした。塗るときに塗る厚さなどが重要なことがわかりました。貴重な体験ができました。

・蒔絵の学習では、蒔絵の繊細さと力加減の難しさを感じました。蒔絵の緊張感がとても感じました。蒔く粉の手順によって雰囲気が変わりとても面白いと感じました。一つ一つが細かく自分の丁寧さが直結する工程だと感じました。

・粉を蒔いて完成しました。一人ひとり個性が出ていてきれいな感じだった。グラデーションもきれいに塗れたと思う。

・今回は蒔絵の作業をやった。漆器について調べたが、蒔絵についての情報や写真があまりなく、用法を詳しく聞いたのは今回が初めてだった。少しの不安はあったが、実際にやってみると楽しく、皿に描いた絵も自分としても満足のできる出来栄えだった。自分は他の人よりペースが遅いように感じていたので、次回はもっと早く綺麗に仕上げたい。

・平描をやったとき、金や銀を使うときは薄めに塗り、青や赤などの場合は金や銀に比べて少し濃いめに塗るといいと知りました。粉蒔のときは、色のついた粉を平描で描いた場所に被せるように綿を使うとわかりました。粉蒔のときに濃すぎたり、時間がたっていないのに毛打をした場合、かすれた感じになってしまうと知りました。黒い皿はところどころかすれた感じになってしまったけど、自分で描いた模様の皿はかすれた感じもなくうまくできました。どちらも良い色合いになって満足の行く仕上がりになりました。やり方を教えてくださったり、少し失敗してしまったところを直してくださりありがとうございました。先生のおかげでいい作品に仕上がりました。短い間でしたが本当にありがとうございました。

 

・二枚目のオリジナルのデザインに蒔く作業を終えて完成まで仕上げることができました。一枚目よりも一度に漆を塗る面積が多く、漆が乾きすぎないように素早く丁寧に塗っていく作業や、粉をのせる量も一枚目よりも多かったのでとても大変な作業でした。ですが、作業中にみんながどんな具合に仕上がっているのかを共有したり、お互いの漆器を見せ合ったりするのはとても楽しかったです。

【漆器制作の授業を通して】

・漆器を作る全体を通して、とても貴重な体験ができたと思います。伝統的な工芸品を作っていく上や、歴史背景などを調べる上で様々なことを学ぶことができたので良かったです。木地づくりの工程では、木の四角い形から機械を使って器の形にするときに速度の調節が難しかったと思いました。塗りや研ぎの工程では、漆器に塗るものが漆器が丈夫になるための大事な工程だとわかりました。研ぐときもどのくらいの加減で研げばいいのかが難しかったです。

今回の川連漆器の作製の体験では、人の手で作る大変さと大切さを深く学ぶことができました。初めの木地作りからの丁寧さかすべて繋がって作品に現れるのだと強く感じました。川連漆器の体験は初めてだったのでとても難しいながらも楽しくできたので良かったと思いました。もっとしっかり学びたかったと思いました。

・漆器を作る授業を受けて、反省点がいくつもあったが最終的にこのような形で、かつ楽しんで作業をすることが出来たので良かった。人生で一度も体験することもないようなことを、授業で体験できたことを嬉しく思う。

 

・今回体験した川連漆器制作は、工芸品を身近に感じるための貴重な経験になりました。普段の生活では、体験できないことばかりで大変でしたが、完成品を見ると達成感がとても感じられ体験して良かったと心の底から感じることができました。この経験を将来に活かしていきたいと思います。